フィンランドNokia Corp.の2005年第2四半期(2005年4~6月)における売上高は対前年同期比25%増の80億5900万ユーロ,営業利益は同13%増の10億400万ユーロだった(発表資料)。増益ではあるが,営業利益率は前年同期から1.2ポイント低下し,12.5%となっている。

 携帯電話機の出荷台数は対前年同期比34%増の6080万台に達し,同事業の売上高は対前年同期比20%増の48億6400万ユーロとなった。ただし,営業利益は同2%減の7億8900万ユーロである。減益について同社は,価格の下落が著しいこと,新興市場で低価格機の需要が増していることが原因と説明する。Nokia社では中国市場向けの出荷台数が前年同期から76%の伸びを示したのに対し,北米向けは22%減少しており,平均販売単価は直前の四半期から5ユーロ程度,落ち込んでいる。

 Nokia社は携帯電話機市場の規模予測について,従来は2005年に全世界で7億4000万台としていたのを,7億6000万台へと引き上げた。ただし,これは新興市場における低価格機の需要が増しているもので,価格の下落は今後も続くとみている。Nokia社の推計によれば,同社は第2四半期に市場シェア33%を獲得している。地域別には南米や中国,北米で,機種別には3G端末のシェアを拡大したとしている。

 同社は第3四半期(2005年7~9月)の業績について,売上高が前年同期の71億ユーロに対して79~82億ユーロになるとの見通しを明らかにした。希薄化後の1株当たり利益は前年同期の0.15ユーロに対して0.14~0.17ユーロを見込んでいる。

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