富士重工業,開発中のハイブリッド車向け蓄電技術を明らかに
富士重工業は,ハイブリッド車への利用に向けて開発中の新型の蓄電技術について明らかにした。同社が「ハイブリッド・キャパシター」と呼ぶ蓄電素子で,Liイオン2次電池と電気2重層キャパシタの両方の特徴を兼ね備える。瞬間的な電流出力を電気2重層キャパシタと同等レベルに高めながら,体積当たりのエネルギー密度を従来の電気2重層キャパシタの2倍〜3倍となる27Wh/lまで高めた。実用化時期などは明らかにしていないが,「基礎検討は終了した」(同社)としており,既に同社の自動車に搭載してハイブリッド車向け駆動源としての特性評価を始めているという。
富士重工業の担当者が2005年7月11日から米カリフォルニア州サンディエゴで開催された「Advanced Capacitor World Summit 2005」において発表したもの( ホームページ )。正極には従来の電気2重層と同様の活性炭を利用し,負極にはカネボウと共同開発したポリアセン系材料を,そして電解液にはプロピレンカーボネート系溶媒とLi塩を用いる。負極のポリアセン系材料の内部に,Liイオンを出入り(いわゆるインターカレーション)させることで,電気2重層による効果とLiイオンの酸化還元による効果を得る。放電電圧は+3.8V程度と高く設定できた。これによってエネルギー密度を高めているという。
これまでに電気容量が約2000Fの平板型セルを試作している。エネルギー密度が重さ当たりで16Wh/kg,体積当たりで27Wh/lあるという。充放電サイクル寿命に関しては,室温でのパルス電流において最大10万回まであることを確認した。「実際にはさらに数倍のサイクル寿命がありそうだ」(富士重工業の担当者)。ただし低温時の特性などには課題も残るとしており,今後さらに材料特性の改善などに取り組んでいくとしている。
(富士重工業の蓄電技術に関連する記事を,『日経エレクトロニクス』,2005年8月1日号に掲載予定です)












