充電中のドラえもん
意外と簡素なドラえもんの中身
 玩具の見本市である「東京おもちゃショー2005」が2005年7月19日,東京ビッグサイトで開幕した。43回目を迎えた今年は国内企業104社,海外企業10社が出展,7月21日までの会期中に2万5000人の来場を見込む。

 大陽工業のブースでは,人気アニメ・キャラクターの「ドラえもん」がプロペラで空を飛ぶ玩具,その名も「空飛ぶドラえもん」が注目を集めた。「タケコプター」に似た黄色のローターをドラえもんの頭上に2基,設けており,このローターがそれぞれ逆向きに回転することでバランスを保って飛行できるようになっている。リモコンを使って上昇と下降の操作ができる。筐体は発泡スチロール製。内蔵のNi水素電池では,4分の充電で1分の飛行が可能という。大陽工業の説明員によれば,「空を飛ぶドラえもんのおもちゃはこれが初めて。(1973年のアニメ放送開始からおよそ)30年経ってやっとおもちゃのドラえもんも空を飛びました」。2005年7月23日にエポック社から発売する。希望小売価格(税込み)は5754円である。

おもちゃショーの会場を飛ぶドラえもん

ごきげんニャンコのきもち
筐体裏側のマイクで愛猫の声をキャッチ
コチャット
 タカラは,猫の機嫌の良いときを飼い主に知らせる「ごきげんニャンコのきもち」を展示した。筐体は首輪型になっており,本体裏側のマイクで猫の声を集音する。一般に,猫には大きく分けて約12通りの鳴き声があるとされるが,そのうち,機嫌のいいときに発する「ゴロゴロ音(喉鳴り)」の周波数帯だけをキャッチし,内蔵のLEDランプを点滅させる仕組み。専用CPUやセンサ,制御技術などはテクノスクリエイトが提供した。米国では2005年6月下旬に先行発売しており,国内では10月に発売する。希望小売価格(税込み)は2310円。

 トミーは,「女の子向けのおもちゃで初めて無線通信機能を搭載した」(同社の説明員)という,携帯電話機を模した形の玩具「コチャット」を展示した。コチャット同士が半径5メートル以内にあれば,2.4GHz帯無線を使って文字メッセージを送り合うことができる。一度に送信できる文字数は16字と短いが,最大4人まで同時にチャットを楽しむことができる。ゲーム・ソフトウエアも格納しており,ゲームで好成績を収めればアバター(チャット時にユーザーの分身として表示させるキャラクター)の見栄えをグレードアップさせていくことができるなど,「乙女心をくすぐる商品企画」(同)となっている。2005年9月15日に,希望小売価格(税込み)6279円にて発売する。