SINOCES会場で開催された「信芯」搭載テレビの出荷式典
SINOCES会場で開催された「信芯」搭載テレビの出荷式典
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 中国の家電大手である海信集団公司(Hisense)は,中国・山東省の青島市で開催された民生用電子機器の展示会「中国国際消費電子博覧会」(SINOCES 2005)において,テレビ用のLSIを独自開発したと発表した。SINOCES会期中の7月2日に,同LSIを搭載したテレビの量産出荷開始の記念式典を開催した。

 中国メーカーは従来,デジタル家電や携帯電話機などの中核に用いるLSIを,海外メーカーから調達していた。基幹技術の内製化や特許ライセンス料支払いの低減などを目指して,メーカー各社は中核となるLSIの自社開発に挑戦しており,中国政府もこれを支援する姿勢を示している。こうした一連の取り組みが,今回のLSI量産で結実した格好だ。

 海信が開発したLSIは「信芯」と呼ばれている。回路規模は200万ゲートで,700万個のトランジスタを内蔵する。0.18μmルールで製造した。海信によると,「信芯」は海外メーカーの同等製品より5米ドルほど安い価格設定にしているという。損益分岐点は10万個。2005年の出荷目標は,中国国内向けを中心に100万個としている。

◎このニュースは,Tech-On!の中国語版「技術在線!(Tech-On! China)」のニュースを日本語に翻訳したものです。中国語のニュース原文は,こちらのページでご覧いただけます。