移動体へのサービス提供も想定するIEEE802.16e
移動体へのサービス提供も想定するIEEE802.16e
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開発したモジュール
開発したモジュール
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 オランダRoyal Philips Electronics社は,移動体に向けた高速無線規格「IEEE802.16e」に向けた送受信モジュールを開発,IMS2005に出展した。同社がIEEE802.16eの送受信モジュールを出展するのは今回が初めてという。

 IEEE802.16eは,自動車などの移動体に対しても数十Mビット/秒の高速データ通信を可能な規格で,韓国では「WiBro」という名称でサービスが開始される予定。高速無線アクセス規格「WiMAX」では当初は固定無線アクセスが中心になるのに対し,WiBroは当初から移動体へのサービスを狙っている。Philips社は小型の送受信モジュールを実現することで,自動車用機器メーカーや携帯機器メーカーへの採用を目指す。

 モジュールには,RFトランシーバICとパワー・アンプ,スイッチなどを実装した。RFトランシーバICはバイポーラCMOS技術で設計する。受信回路のアーキテクチャはダイレクト・コンバージョン型で,受信時の消費電流は55mA,送信時が46mAという。