Conexant社の「CX3110X」
Conexant社の「CX3110X」
[画像のクリックで拡大表示]
ブロック図
ブロック図
[画像のクリックで拡大表示]

 米Conexant Systems, Inc.は,携帯電話機などの小型機器に向けたIEEE802.11g対応の無線LAN用IC「CX3110X」を発表した(発表資料)。既に,大手携帯電話機メーカーが採用を決めているという。同時に,リファレンス・デザインも発表している。

 同ICには,トランシーバのほか,シンセサイザやVCO,MAC処理を行うARM9コア,OFDM/CCKベースバンド処理回路,電源管理用回路などを集積した。ただし,パワー・アンプは外付けである。

 消費電流は,待機時が0.5mA,54Mビット/秒の受信時が190mA,54Mビット/秒の送信時が265 mAである。この送信時の値は,外付けパワー・アンプの消費電流である100mAを含んだもの。CX3110Xの外形寸法は12.5mm×7mmで,パッケージはLPBGA。1万個購入時の単価は15米ドル。

 このところ,携帯電話機向けの無線LAN用ICが相次いで登場している。例えば,英CSR plcが2004年11月に発表した「UniFiファミリ」や,オランダRoyal Philips Electronics社が2005年3月に発表した「BGW211」などがある。それぞれの製品の消費電流(消費電力)をみると,測定条件や集積度は異なるが,UniFiファミリでは送信時で平均125mA,受信時で平均140mA(共に電圧は+1.5V),待機時におけるチップ単体の消費電力は0.2mWである。Philips社のBGW211は,待機時の消費電力が2mW,受信時が400mW,送信時が600mWである。