任天堂は,2004年度(2004年4月~2005年3月)の決算を発表した(PDF形式の発表資料)。売上高は5152億9200万円で対前年度比0.3%増,営業利益は1115億2200万円で同3.6%増と,ほぼ前年度並みの業績となった。期中の円高で売上高に96億円のマイナス影響があったほか,従来機種の値下げや販売数量の減少など,減収要因が多かったが,「ニンテンドーDS」の好調でカバーした格好だ。

 2004年11月に発売したニンテンドーDSは527万台を売り上げた。このうち,国内の販売台数は212万台,米国が219万台である。欧州では発売2週間で100万台近くを売り上げ,「絶好調」(同社広報)だった。ただし,2005年1月に発表した全世界合計の販売目標600万台には届いていない。これについて任天堂は,「競合他社が欧州での不調をカバーすべく,米国市場に注力していたように思う。その分,米国でのDSの販売台数はやや不満な結果に終わった」(同)とする。対応ソフトウエアの販売本数は1049万本。「スーパーマリオ64DS」が253万本と好調だった。2005年度(2005年4月~2006年3月)は,全世界合計でDS本体の販売台数は1240万台,対応ソフトウエアは3500万本と予測している。

 2005年度の業績については,売上高5200億円(対前年度比0.9%増),営業利益1150億円(同3.1%増)を見込む。2005年秋に全世界で発売予定の携帯型ゲーム機「Game Boy Micro」も,この予想に織り込まれているが,単価や販売目標,詳細な発売時期については明らかにしていない(Tech-On!関連記事1)。2006年に発売予定とされている据え置き型ゲーム機「Revolution(開発コード名)」は,今回発表の決算短信の中で,2006年3月期の予想に記載がなかった(Tech-On!関連記事2)。2006年3月までに発売する可能性について,同社広報は「ゼロではないが…」と言葉を濁した。

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