米NVIDIA Corp.は,ゲーム業界最大の展示会「2005 Electronic Entertainment Expo(E3)」の会場に,ソニー・コンピュータエンタテインメントと共同開発したグラフィックスLSI「RSX(開発コード名)」の映像デモを,同社ブースで行った(MPEG-1形式の動画(約2Mバイト))。

 RSXは,内部動作周波数が550MHzでピクセル演算精度が128ビット浮動小数点のグラフィックスLSIである。この高い演算性能でプログラマブル・シェーダを実行し,画面上のキャラクタに当たる光の反射具合や,強い光が当たったときのぼやけ具合などを高精細に表現できるという。RSXを模したシステムを使ったデモ画像では,顔が上下するに従って光の当たる角度が変わり,それに応じて陰影が変化する様を見せていた。「顔の明るさの変化に注目してほしい。こうした演算をプログラマブルにできるということが強み。このほか例えば,強い光に当たったときに手の平が透けるとか,そういう部分がプログラマブル・シェーダ機能によってリアルタイム演算できるようになっている」(NVIDIA社)。NVIDIA社はRSX向けに開発した技術を,今後はパソコン向けのグラフィックスLSIにも応用していく考えだ。