「VS1」。ディスプレイの上に3種類の機能ボタンが見える
「VS1」。ディスプレイの上に3種類の機能ボタンが見える
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 英Vodafone Group Plcが,低価格を売り物にした端末やサービスを,欧州市場などに向け相次ぎ発表している。

 5月20日には,「Vodafone Simply」と銘打った新端末を2機種投入した(発表資料)。「Vodafone Simply Sagem VS1」「同 VS2」で,いずれもフランスSagem Communication社製のストレート型端末である。「数千人に及ぶ利用者から意見を募った結果」として,音声通話と文字表示という2つの機能に絞った。筐体表面上部に「メイン画面」「電話帳」「メール」という3つの機能の専用ボタンを配置している。側面には音量調整と操作ロックのボタンがある。英国での小売価格は80英ポンド(1英ポンド=197円換算で約1万5760円)。

 料金プランでも新しい体系を相次ぎ発表している。5月1日には,英国で「Stop the Clock」という料金プランを新設した(発表資料)。日本で2004年7月から提供している「ボーダフォンハッピータイム2」と同様のコンセプトで,平日の夜間・早朝と休日の通話について,1通話ごとに最初の3分間課金した後,その後の57分間を無料とする。「16歳~24歳の消費者の47%は,通話料を気にして通話を控えている」(同社)として,若年層の取り込みを図る。

 6月1日には,国際ローミング通話の新料金体系「Vodafone Passport」をドイツやイタリアなど6カ国で始める(発表資料)。Vodafoneの電話サービスのユーザーが,国際ローミング中に自国へ国際電話を掛ける場合に,国内電話と同等の料金体系を適用する。ローミング先で使用するネットワークがVodafoneグループであることなど条件付きだが,5分以上の国際電話であれば大半のケースで8割引以上の大幅な値下げになるという。