バックライトが点灯していると,普通の透過型ディスプレイと見た目は同じだが…
バックライトが点灯していると,普通の透過型ディスプレイと見た目は同じだが…
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バックライトが消えるとこうなる
バックライトが消えるとこうなる
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「FOMA 901iSシリーズ」では,三菱電機製を含め5機種が発表された
「FOMA 901iSシリーズ」では,三菱電機製を含め5機種が発表された
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 NTTドコモは,第3世代携帯電話(3G)端末「FOMA 901iSシリーズ」5機種を正式発表した(発表資料)。このうち,三菱電機製の「FOMA D901iS」が採用したTFT液晶ディスプレイは,大部分は透過型だが,一部が半透過型で画像を表示するという仕組みである。

 D901iSの液晶ディスプレイは2.4インチ型で,画素数は240×345。このうち,上部の240×25画素が半透過型構造,下部の240×320画素が透過型構造である。一般的な携帯電話機と同様に,ユーザーが一定時間操作していない時は待機状態となり,バックライトを消灯して消費電力を抑える。この際にディスプレイの半透過部を用いて,バックライトを消灯したまま時刻,電波の受信強度,電池残量,未読メールの有無などを確認できる。電子メールやブラウザなどの使用中はバックライトを点灯させ,画面全体を表示させる。

 透過/半透過一体型ディスプレイを採用した背景には,D901iSがスライド型の筐体であるという点が挙げられる。現在日本の携帯電話機で主流となっている折りたたみ型の筐体では,筐体内側のメイン・ディスプレイに加え,外側に0.8インチ型~1インチ型程度と小型のサブ・ディスプレイを搭載するのが一般的だ。しかしスライド型の筐体では一般にディスプレイを1枚しか搭載していない。三菱電機製の従来モデルでは透過型ディスプレイを用いていたため,待機状態時には何も表示できず,折りたたみ型より不便な状態を消費者に強いる結果となっていた。

 なおNTTドコモは,今回のディスプレイのパネル・メーカーなど,詳細については明らかにしていない。