図1 合併会見の様子 左からインデックスの落合氏,トミーの富山氏,タカラの佐藤氏
図1 合併会見の様子 左からインデックスの落合氏,トミーの富山氏,タカラの佐藤氏
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 トミーとタカラは,2006年3月1日に合併し,新会社「タカラトミー」を設立すると2005年5月13日に発表した(図1)。両社の合併により売上高約1500億円の日本最大の玩具メーカーが誕生する。両社は合併により,販売や流通,生産において大きな相乗効果が得られるとしている。

 両社はまず合併に先立ち,2005年9月1日に戦略事業会社「タカラトミーネットワーク」を設立する。この戦略事業会社には携帯電話向けコンテンツ事業を手掛けるインデックスが50%,トミーとタカラで50%を出資し,ブロードバンドなどの多メディアに向けたコンテンツ開発を進めるとともに,広告宣伝費などを一括して効果的な運用を開始するという。トミー 代表取締役社長の富山幹太郎氏は「新会社となることにワクワクしている。バンダイネットワークスに負けない会社にしたい」と語った。

 今回の合併に至った発端は,インデックスが2005年4月にタカラの筆頭株主であったコナミから22.2%の株式を譲り受けたことに始まる。インデックスとタカラが事業再構築の話の中でトミーとの経営統合についての話が出たことで,インデックスの代表取締役会長の落合正美氏がトミーの富山氏とゴールデンウイーク前に会談した。トミーでは携帯電話向けにキャラクター・ビジネスを発展させる提携先を以前から考えていたこともあり,インデックスの落合氏との会談に応じたという。その後,ゴールデンウイーク中に毎日のように3社間で会談を開き,合併への合意に至ったとしている。

 なお,存続会社はトミーで,合併比率はタカラの株式1株に対してトミーの株式を0.178株割り当てる。合併後の筆頭株主にはインデックスとトミーインシュアランスが並ぶ。合併会社の代表取締役社長には富山幹太郎氏が,代表取締役副社長には佐藤慶太氏(現タカラ 取締役会長)が就任する。