ソニーは2004年度決算発表会において,次世代光ディスク規格に関する統一交渉についてコメントした。現在Blu-ray Disc陣営ではソニーが,HD DVD陣営では東芝が中心となって,規格統一の交渉を始めている(Tech-On!関連記事)。Blu-ray Disc側は同媒体のディスク構造を踏襲したままで信号処理技術にHD DVDの技術を取り込む提案を,東芝側はHD DVDのディスク構造をベースに3層以上の多層化技術を盛り込む提案をそれぞれ持ち寄っている。

 決算発表会で登壇したソニー 執行役 副社長 兼 グループCSO&CFOの井原勝美氏は統一交渉の見通しについての質問に対し,まず次世代光ディスクがソニーにとって収益に大きく貢献する主力製品の1つであることを説明した。「技術的な投資額は現行DVDよりも青紫色レーザをベースとした次世代のディスク・システムの方がはるかに多い。特許面でも強く,ビジネスとしての収益性は高くなると考えている」(同氏)。ただし,統一交渉の存在を「事実」として認めただけで,「交渉に差し支えるのでこれ以上の話はできない」とした。その上で最後に「Blu-ray Discのシステムは非常に大事なこれからの技術だと考えている」と締めくくった。