できればやりたくない会社の慣習・風習
できればやりたくない会社の慣習・風習
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 日本能率協会は,2005年度の新入社員を対象に「会社や社会に対する意識調査」を行った。就職や仕事,将来の自分のスキルアップについて,新入社員がどのような意識を持っているかを調査した。

 「将来担いたい役割」を理想と現実に分けて聞いた項目では,理想と現実に大きな差が表れた。理想を尋ねた質問では「専門能力を発揮して仕事をしたい」が47.8%を占めるのに対して,現実では36.0%に低下した。これとは対照的に「指示された仕事をこなすサラリーマン」の割合が理想では5.6%だったのが,現実では27.2%と一気に増加した。
 「就職活動に挑んだ気持ち」では,「気に入った会社や仕事よりも,就職することを最優先に考えた」が70%に達し,2004年度に比べて6ポイント増加した。日本能率協会では「やりたい仕事にこだわるよりもまずは就職という意識が根付いていることがうかがえる」とした。

できればやりたくないのは


 このほかに,今回初めて聞くことになった「できればやりたくない会社の慣習・風習」では,「飲み会・一発芸・お花見」が31.2%で最も多かった。次に「女性にのみ強要される行為」(15.2%),「社員旅行」(10.6%),「接待」(6.3%),「残業・休日出勤」(5.6%),「無駄に厳しい上下関係」(3.4%),「朝礼・ラジオ体操」(2.9%),「勤務時間以外の行事すべて」(2.6%)が続いた。「強制されるものに嫌悪感を抱く傾向が見られ,慣習・風習という理由だけで強いられるコミュニケーションの形態は避けたいという意識がうかがえる」と日本能率協会では分析している。

 今回の調査は,2005年3月28日~4月15日に日本能率協会の新入社員向け公開教育セミナーに参加した916人を対象とした。916人のうち男性は660人,女性は252人,無回答は4人だった。