試作機を使ったデモを米国で行った
試作機を使ったデモを米国で行った
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試作機に載せた評価用ボード
試作機に載せた評価用ボード
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2006年には移動体通信対応品も提供
2006年には移動体通信対応品も提供
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 富士通が無線通信技術「WiMAX」向けLSIを開発したのに合わせ(Tech-On!の関連記事),米Fujitsu Microelectronics of America, Inc.は,米ラスベガスで開催されている「Broadband Wireless World」で,試作端末を使ったデモを行った。米国ではライセンス不要で利用できる3.5GHz帯の7MHz幅の周波数を使って,MPEG-4の映像を送信した。

 展示会場で実演した試作機には,同社が今回発表したLSI「MB87M3400」を載せたボードと,同社の米SiGe Semicondutor Inc.のRFトランシーバを載せたボードを内蔵する。評価用ボードは,RF部が取り外せるようになっており,顧客がRF部を選択できるようにしている。

 Broadband Wireless Worldの講演会場などでは,将来のロードマップも示した。規格の進展に合わせて,固定無線アクセスから移動体通信向けに品ぞろえを広げていく。現在,移動体通信向け規格は「IEEE802.16e」として策定中であり, 同規格を反映したLSI「eChip」を2006年に提供する。移動体通信市場への期待は,特に大きいようだ。

 WiMAXを事業として軌道に乗せるにはパートナー作りが重要だとして,発表会場には機器メーカーやRF用LSIを開発するメーカーなどが同席した。機器メーカーからは,カナダWi-LAN Inc.,米Aperto, Inc.,台湾ZTE Copr.,半導体メーカーとしてはSiGe社である。それぞれの市場展望や製品ロードマップを示してもらい,共同でWiMAX市場を広げていくとした。