来場者が絶え間なく訪れる
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 米Modulus Video, Inc.は,1080iのHDTV信号をH.264(MPEG-4 AVC)方式で符号化する装置「ME6000」を出展した。圧縮率は用途に応じて変えることができ,最も圧縮率を上げると1080iのHDTV映像を5.5Mビット/秒のデータ速度で符号化できるという。

 発売は2005年夏を予定する。同社は,通信回線を使った映像サービスを計画している通信事業者などに採用を働きかける。Modulus社は,今回のNAB2005に合わせて米Motorola,Inc.と提携したことを発表した。内容は,Modulus社が開発した製品を,Motorola社が通信事業者や衛星放送事業者に販売するというものである。

 会場の同社ブースでは,符号化データ速度が5.5Mビット/秒の映像と,10.5Mビット/秒の映像を並べて表示した。いずれの映像でも,文字と背景の境界にジャギー(ぎざぎざ)などが目に付いたが,「商品化までに画質をさらに改善する。しかも,画質の劣化は符号化時ではなく,復号化処理によって生じるもの」(同社の説明員)といい,商品化までには解決できるとした。

 同社はHDTV符号化装置のほかにも,2004年末に発売したSDTV映像の符号化装置「ME1000」,復号化装置「MD1000」も出展したが,「日本の来場者はSDTVにはあまり関心がない。もっぱら1080i対応のME6000の方に注目している」(同社の説明員)という。

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