米Intel Corp.は,2005年4月18日,広域無線アクセス規格「WiMAX」に向けた送受信LSI「Intel PRO/Wireless 5116」を発表した( ニュースリリース)。Intel社はこれまで,同LSIを「Rosedale」という開発コードで呼んでいたが(Tech-On!の関連記事1同記事2),今回正式に出荷を発表する格好だ。これまでは一部のメーカーに評価用に提供する程度にとどまっていた。宅内用ゲートウエイ装置などを開発する機器メーカー向けに,既に出荷を開始したという。

 WiMAXは,米IEEEで標準化された規格「IEEE802.16-2004」をベースにした無線伝送規格。OFDM技術を使って,半径数kmの範囲のユーザーに対して数十Mビット/秒の高速無線データ通信を実現できる。Intel PRO/Wireless 5116はIEEE802.16-2004に準拠したベースバンド処理/MAC制御機能と,OFDMの変復調回路を備える。RF回路は別に必要になる。

 Intel社は今回の発表と同時に,米AT&T社や英BT社,ブラジルBrasil Telecom社などの通信事業者と,WiMAXを使った無線インターネット・サービスの実現に向けて連携して取り組んでいくことを明らかにした。

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