お薦めトピック
- AD -

【NAB速報】「2015年,MPEG-4映像の保存コストはゼロに?」,FCCのPepper氏が語るメディアの未来

2005/04/18 14:38
菊池 隆裕=日経エレクトロニクス
はてなブックマーク
Facebookでシェアする
Twitterでつぶやく
印刷用ページ
基調講演で熱弁を振るうPepper氏
基調講演で熱弁を振るうPepper氏
[クリックすると拡大した画像が開きます]

 NAB2005内のイベントとして開催されているNAB Broadcast Engineering Conferenceの基調講演に立ったのは,FCC(米連邦通信委員会)のOffice of Strategic Planning and Policy AnalysisでActing Chief を務めるRobert Pepper氏だった。同氏は,2003年に現職に就く以前,米国の通信政策を立案するOffice of Plans and PolicyのChiefを務めたこともある。通信分野における規制緩和と競争を促した政策「Telecommunications Act of 1996」や,米国における周波数オークションの企画と実施は彼の実績とされる。

 今回の講演では,従来のメディアがサービスごとに個別のネットワークで提供されていたことを「コンテンツが境界を作っていた」,放送と通信が寡占状態にあったことを「A,B,C,N,S,Tの6個のアルファベットでできる4社(ABC,NBC,CBS,AT&T)がすべてだった」などと独特の言い回しで表現,デジタル化の進展と共にメディアの統合が進み境界がなくなる新しい時代に入っていると切り出した。

 続いて,それを牽引する技術が「プロセサ」「ネットワーク」「ストレージ」「圧縮技術」だとした。このうち,とりわけ詳しく説明したのが,ストレージと圧縮技術である。ストレージについては,年率70%も価格が下落していると指摘し,120Gバイトのハード・ディスク装置の価格が60米ドルにまで下がっているとした。

 この結果として,映像コンテンツの保存するのにかかる価格が下落する。同氏は,MPEG-2映像の1時間当たりの保存価格は現在1.35米ドル,2010年には2米セントになるという試算を示した。MPEG-4についてはもっと安くなり,現状で20米セント,2010年には0.3米セント,2015年には0.02米セントからゼロに近づくとした。

 こうした背景から米Apple Computer,Inc.の「iPod」や米TiVo, Inc.のHDD内蔵録画機が生まれたとし,米Google,Inc.が始めた映像検索など今後流行りそうな新しいサービスを列挙した。テレビ業界に向けたメッセージとして,今後のテレビ放送が「コントロール」と「インテリジェンス」を加えることで,選択が少なく制約が多い現在から「選択が増える」「コントロールできる」「テレビとHDD録画機の連携」「カスタマイズされインテリジェンスのあるテレビ」「双方向の参加型番組やゲーム」と5段階に進化すること,個人がプロデューサになる時代が始まったことなどを挙げた。
 
 今後の課題については,放送事業者に対しては単一のチャンネルから収益を上げる時代から複数のチャンネルから収益を上げる時代に移っていること,法整備ではスパムなどから個人を守る必要があることなどを指摘した。課題が見えてきたことは商機でもあるとして,基調講演を締めくくった。

そのほかの「NAB 2005」関連記事はこちらから

Tech-On!プレミアム

膨大な記事データベースから、必要な記事を検索し、毎月30ページまで閲覧できる有料オンラインサービスです。(詳細はこちら

イプロスの製品トピックス
English
中文