銀塩一眼レフ機「CONTAX 645」
銀塩一眼レフ機「CONTAX 645」
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 京セラはデジタル・カメラ事業に続いて,根強いファンを持つ「CONTAX」ブランドの銀塩カメラや交換レンズ,アクセサリーの事業からも撤退することを決めた(ニュース・リリース1同2)。2005年9月に中判の銀塩一眼レフ機「CONTAX 645」とその関連製品を除く全製品の出荷を停止する。CONTAX 645も2005年12月を最後に出荷をやめる。ただし各製品の修理サービスは継続する。

 今回の決定は,1932年以来続いたブランドのカメラが途絶えることを意味する。京セラとCONTAXブランドを保有するドイツCarl Zeiss社の契約は「カメラ関連製品についてのもの」(京セラ)で,京セラが経営資源を移す携帯電話機用カメラ・モジュールに使うことは難しかったようだ。なおカメラ業界には,京セラがCONTAXブランドの使用権を他社に売却するのではないか,とみる向きもあったが,「そうした決定はしていない」(京セラ)という。

 京セラに残るカメラ事業は,「Yashica」ブランドの銀塩コンパクト機のみになる(Yashicaブランドの製品紹介ページ)。こうした製品は「中南米市場などで堅調に売れている」(同社)。同市場のニーズの変化によっては「デジタル・カメラの販売を検討したい」という。