銀座ソニービル。

銀座ソニービル1階ショウ・ルーム。

製品体験会にはモデルも登場。

Moraユーザーに抽選で当たる,ウォークマン スクエアのYUKIモデル。ASIAN KUNG-FU GENERATIONモデルも用意。
 「もっともっとオンガクとあそぼう」。ソニーはこれをキャッチ・フレーズに,ハード・ディスク装置(HDD)搭載の携帯型音楽プレーヤ「ウォークマン スクエア」とフラッシュEEPROM搭載の携帯型音楽プレーヤ「ウォークマン スティック」のプロモーション活動を開始した(ウォークマンの公式サイト)。同社のショウ・ルームである銀座ソニービルの1階部分を,2005年4月7日~5月15日の間,「スクエア」と「スティック」両機種の展示会場とする。また,携帯電話機向けサイト「W.walkmanモバイル」を4月7日に開設,同サイトを通じて製品紹介や動画配信を行う。テレビや新聞などのメディアを通じた広告宣伝活動はもとより,渋谷駅周辺などへの大型広告の設置(5月上旬)なども予定しているという。

 ソニーにとって,デジタル音楽プレーヤでは初めての大型キャンペーン。初日の今日は,記者を招いての製品体験会が開かれ,会場となった銀座ソニービルには大勢の記者が詰めかけた。同社は前日にウォークマン スクエアを発表したばかり(関連記事)。従来機種と同じ20GバイトのHDDを搭載しながら最大連続再生時間を30時間から40時間へ延ばしたこと,電池パックの取り外しを可能にしたこと,「1m程度の高さから落としてもまず壊れない」(同社広報)程度まで耐衝撃性を高めたこと,実売想定価格が3万5000円と従来機種より7000円程度,安価であることなど,同社としてはアピール・ポイントが多い。「やっと,ハードウエアのラインアップが充実してきた。ソフトウエアの面でも,レーベルゲートの運営する音楽配信サイト『Mora』と連携することができた。これまで,マインド・シェアの面で後れをとってきたが,今後は巻き返したい」(同社広報)という。

 マインド・シェアとは,マーケティング用語で,「ユーザーの心の中で,その企業や製品がどのようなポジションにあるか」ということ。その点で,ソニーが後塵を拝していると感じているのは,米Apple Computer Inc.のHDD音楽プレーヤ「iPod」だという。「iPodは,音楽をファッションとして身に付ける,かっこよく楽しむ,といったイメージ戦略で成功しているが,当社としては,それは本来,我々が得意としてきたことだという自負がある。数値目標は明かせないが,新製品の売り上げは当社の従来機種を大きく上回るものになるはず」(同社広報)。ブランド力を上げて売り上げ拡大を図る同社得意の戦術で,iPodを追う。