米GM社はEVS21の会場で、燃料電池車「HydroGen3」のカットモデルと、2005年のデトロイトショーで発表した燃料電池車「Sequel」の後輪に使われているインホイールモータを展示した。ハイブリッド車は展示していない。

図1◎HydroGen3は2004年に欧州14カ国を9696kmを走行する「Opel Fuel Cell Marathon」に参加した。水素の補給のためにトラックが同行した。

 HydroGen3はドイツOpel社のミニバン「Zafira」をベースとする燃料電池車で、2001年のフランクフルトモーターショーで初展示した。特徴は液体水素のタンクを搭載していること。-254℃の液体水素の蒸発を防ぐために、厚さ9000mmの発泡ウレタンと同等の断熱性を持つ厚さ30mm程度の断熱層をタンクの外周に備えている。

 タンクには4kgの水素を蓄えられ、後続距離は300km以上を実現している。エンジンルームには、空気を圧縮して燃料電池に供給するコンプレッサ、コンプレッサ駆動用のモータ、燃料電池スタック、モータを搭載する。