南アフリカ共和国の通信事業者Wireless Business Solutions Ltd.は,2005年4月1日から無線インターネット技術「iBurst」による通信サービスを始めた(発表資料)。iBurstの商用サービスは,2004年3月に開始したオーストラリアに続き,南アフリカ共和国が2カ国目となる。2007年度には,iBurst事業における売上として300億円を目指すとする。

 WBS社が導入するiBurst対応の基地局および端末は,京セラが開発・生産する。京セラによると,2005年6月までの出荷台数は基地局が50台,端末は2万台になるという。端末の種類は,携帯機器に差し込んで利用するPCカード型と,屋内設置型の2種類がある。当面のサービス地域は,ヨハネスブルグやケープタウンなどの主要都市で,順次拡大する。サービス開始3年後の加入件数は10万件とする。

 iBurstは,米ArrayComm,Inc.が開発した通信方式であり,下り方向の伝送速度は最大約1Mビット/秒,1基地局がカバーする地域内における総伝送容量は最大約24Mビット/秒。

 京セラは,日本国内でもiBurstの実験を行っている(Tech-On!の関連記事)。2004年12月に実験無線局の本免許を取得し,電波特性やスループット特性などを評価している。

左から,iBurstの基地局とPCカード型端末,据置型端末(写真:京セラ)
左から,iBurstの基地局とPCカード型端末,据置型端末(写真:京セラ)
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