図1 映像を再生しながら音声切り替え画面を呼び出す
図1 映像を再生しながら音声切り替え画面を呼び出す
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図2 シーンを確認しながらチャプターを変更。チャプター名の右側に関連するシーンが表示される
図2 シーンを確認しながらチャプターを変更。チャプター名の右側に関連するシーンが表示される
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図3 映像に同期して台本やストーリー・ボードを表示
図3 映像に同期して台本やストーリー・ボードを表示
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 米Sonic Solutions社はCeBIT 2005で,DVDの次世代光ディスクに向けた対話型操作(いわゆるインタラクティブ機能)の実演を行った。2005年1月に開催された「2005 International CES」では特定顧客のみに見せていたが,今回は一般の来場者にも披露した。

 今回見せたインタラクティブ機能は,「iHD」と呼ぶ仕様に基づくもの。次世代光ディスク規格の1つである「HD DVD」がこの仕様の採用を決めている。Sonic社は今回,ハリウッド・スタジオの1社である米New Line Cinema社の代表作「The Lord of the Rings − The Return of the King」にインタラクティブ機能を付加した例を見せた。

映像を止めずに機能を切り替え

 デモンストレーションでは,映像を再生したままで各種の機能を呼び出した。例えば再生中の映像を止めることなく,プルダウン・メニューから音声切り替え画面を呼び出して変更してみせた(図1)。チャプターも,どのようなシーンかを確認しながらプルダウン・メニューから選択できる(図2)。こうした切り替えを現行のDVDで行おうとすると,一度映像を止めてメニュー画面に戻り,そこで切り替え操作をし,再生の続行を指示するといった煩雑な作業が必要だった。このほか,映画の台本やストーリー・ボード(主要場面を簡単に描いて並べたパネル)が映像に同期して流れるデモも披露した(図3)。

 現在Sonic社は,次世代光ディスク上でこうした機能を実現するためのオーサリング・ソフトウエアを開発中だが,提供時期などは明言していない。HD DVDだけでなく,Blu-ray Disc向けにもソフトウエアを開発しており,両フォーマットに提供していくことを強調した。