g-speakを考案したJohn Underkoffler氏
g-speakを考案したJohn Underkoffler氏
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 ハリウッドの映画監督Steven Spielberg氏が撮影し2002年に公開されたSF映画「Minority Report」中では,主演のTom Cruise氏や他の登場人物が自分の手の動きによって,ディスプレイに表示されたコンピュータ情報を操作するシーンが何度も出てきた。映画撮影時にこうしたユーザー・インタフェースについて助言を行った米Massachusetts Institute of Technology(MIT) Media Labの元研究者John Underkoffler氏(図1)は,ゲーム開発者向け会議「Game Developers Conference」(GDC)の特別講演で,「g-speak」と名付けた人間の身ぶりを利用するユーザー・インタフェース技術を披露した。

 Underkoffler氏は,手話やさまざまな仕事における人間の身ぶりを研究して,Minority Reportのユーザー・インタフェースを考案した(図2)。ただし,映画では身ぶりを応じた動きは,コンピュータによる認識ではなく特殊効果によって実現した。GDCの講演では,g-speakを利用して実際に身ぶりを認識しディスプレイを操作する様子をビデオで上映した(図3図4図5図6)。同氏によると,g-speakを公の場所で見せたのは今回が初めてという。g-speakの仕組みや今後の展開などは明らかにしなかった。

Minority Reportの役者が身ぶりを学習するために作成したトレーニング・ビデオ。画面右側にあるタイプライターを自分の近くに持ってくる身ぶりを表示している。
Minority Reportの役者が身ぶりを学習するために作成したトレーニング・ビデオ。画面右側にあるタイプライターを自分の近くに持ってくる身ぶりを表示している。
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ユーザが指差しで文字を移動する様子
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米ロサンゼルス市の地図データを移動し,地図上に示した地域の風景を動画で表示する。
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身ぶりで動画再生を止められる。
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3次元オブジェクトを操作している様子
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