米Intel Corp.は,「Intel Developer Forum」において,マルチメディア処理機能を強化した携帯型パソコンや米Apple Computer, Inc.の「Mac mini」にそっくりなパソコンなど,同社の考える次世代のパソコンのコンセプト・モデルを多数公開した(発表資料)。
まず,Intel社は片手で持ち運べる「on-the-go」コンセプト・パソコン(図1)を出展した。パソコン本体に,スピーカにもなる22.6センチ幅のタッチ・スクリーンを搭載している。指紋センサやビデオ・カメラも組み込んでいる。内蔵されているかどうかが不明だが,BluetoothやGPS機能も備えることができるという。キーボードやDVD装置は外付けとする。「Sonoma」のプラットフォームを用いる。
Intel社の説明によるとon-the-goコンセプト・パソコンは主にマルチメディア用途の処理機能を強化しているという。同社が示した利用例では,ユーザが家庭内のパソコンや家電製品に保存されたコンテンツを,on-the-goパソコンに一時的に格納した後,そのコンテンツを自動車の中で再生するという使い方があるという。Bluetoothアダプタを使ってon-the-goコンセプト・パソコンから,自動車内の再生装置にコンテンツを無線伝送するという仕組みだ。自動車内の液晶パネルにパソコンに格納したビデオ・コンテンツを表示することも可能だという。
Mac miniを視野に
Apple社のMac mini(Tech-On!関連記事)にそっくりなパソコンは,Digital Home Group担当General ManagerのDon MacDonald氏の基調講演で飛び出した(図2,図3)。Mac miniは米国でも大きなニュースとして捉えられており,Intel社もその対抗としてこうしたコンセプト・モデルを考案したとみられる。内部で利用する技術や出荷予定の詳細は明らかにしていないが,同パソコンはMicrosoft社のメディア・サーバOS製品「Windows XP Media Center」を搭載する予定のようだ。さらに,筺体が薄く細長いデザインを採用したコンセプト・パソコンも見せた(図4,図5)。