岡村氏は,2004年4月以前の数年間にわたって,会社側に架空の経費を請求していたという。2004年春の税務調査時に東京国税局からアルプス電気に対して指摘があり,事件が発覚した。以降,アルプス電気社内で調査が進み,2005年2月7日,岡村氏は取締役を辞任した(発表資料)。
アルプス電気は,「本来,コンプライアンスを推進する立場にある人間がこのような事件を起こしたことは非常に残念」(同社広報)とし,今後は事件の全容解明に向けて当局の捜査に全面協力するとともに,内部管理体制の強化を図るとしている。なお,現在までの同社の調査によると,今回の事件は岡村氏が単独で行ったものであり,協力者などはいないものとみられる。