図1  Windows XP Media Center Edition 2005に対応するDell社のノート・パソコン「Inspiron XPS Gen 2」
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図2 Inspiron XPS Gen 2にかぶせたスリーブにゲームの画像を差し込んだ様子
図2 Inspiron XPS Gen 2にかぶせたスリーブにゲームの画像を差し込んだ様子
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図3 Inspiron XPS Gen 2の側面にあるライトを青く光らせた状態
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図4 側面のライトを赤にした状態
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図5 Dell社の携帯型音楽プレーヤ「Dell Digital Jukebox 30GB」
図5 Dell社の携帯型音楽プレーヤ「Dell Digital Jukebox 30GB」
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 米Dell Inc.はノート・パソコンや携帯型音楽プレーヤ,携帯型プロジェクタを含む新製品群を発表した(発表資料その1)。同社として初めて,米Microsoft Corp.のメディア・サーバ向けOS「Windows XP Media Center Edition 2005」を採用したノート・パソコン「Inspiron XPS Gen 2」(図1)や「Inspiron 9300」などがある。「我々は既にMedia Center Edition対応のデスクトップ・パソコンを出荷しており消費者に好評だったので,Media Center Edition対応のノート・パソコンの製品化を決めた」(同社のMobile Marketing Product Group担当DirectorであるGretchen Miller氏)。

 Inspiron XPS Gen 2は,重さが約3.9kgで動作周波数2GHzの Pentium M 760を搭載する。ゲームを楽しむユーザーに向けた製品だ。この製品は,米NVIDIA Corp.が初めて公開した携帯機器向けのグラフィックスLSI「GeForce Go 6800 Ultra」(発表資料その2)搭載のグラフィックス・カードを内蔵している。価格は 2749米ドルからで,すでに出荷を開始した。Inspiron 9300は,重さ約3.6kgでPentium Mを搭載するノート・パソコン。価格は1599米ドルからで,今年の3月に出荷を始める予定だ。

 Inspiron XPS Gen 2やInspiron 9300は,「Dell MediaDirect」という機能を搭載している。パソコン本体の前面に置いた操作ボタンのうち,「プレイ・ポーズ」のボタンを押し続けると,パソコンがスタンバイやパワーオフ,休止状態から復帰し,Media Center Editionの操作画面が自動的に立ち上がる。さらにInspiorn XPS Gen 2では,ユーザが外見をカスタマイズできるようにした。まず,パソコンの液晶画面の裏にかぶせたプラスチック製のスリーブに,あらかじめ用意されたゲームの画像や,ユーザが印刷した画像を差し込める(図2)。もう一つは,パソコンの液晶画面の裏にある「XPS」の光る文字やパソコン横のライトの色をユーザが変えることができる(図3,図4)。

「ダウンロードし放題」のサービスがカギ


 Dell社は,容量30GバイトのHDD搭載携帯型音楽プレーヤ「Dell Digital Jukebox 30GB」(図5)も公開した。価格は299米ドルで,米Apple Computer, Inc.の新型iPodの20Gバイト品と同じである。Dell社は,同社の携帯型音楽プレーヤのすべてにMicrosoft社のDRM(digital rights management)技術「Windows Media DRM 10」を採用する予定であることを強調した。Windows Media DRM 10を用いると,米Napster, Inc.が提供中の「Napster to Go」(発表資料その3)のように,ユーザーが月々一定の料金を支払えば楽曲をダウンロードし放題になるサービスを受けられる(日経エレクトロニクス関連記事)。ユーザーは,楽曲を無制限にダウンロードするだけでなく,サービスに加入し続ける限りは携帯型音楽プレーヤに保存することもできる。iPodに対抗する戦略に関して,Dell社のMiller氏は「独自の音楽配信サイトから楽曲をダウンロードするより,我々の携帯型音楽プレーヤーとダウンロードし放題のサービスを利用する方が,ユーザーにとって価格当たりの価値は高い」と答えた。