携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」のヒットに沸く(関連記事)のは,当の任天堂だけにとどまらない。任天堂に対する売上高が全売上高の7割以上にのぼるという半導体ベンチャーのメガチップスは,2004会計年度通期(2004年4月~2005年3月)の業績予想を上方修正した(発表資料:PDF)。前回予想では288億2000万円としていた売上高を300億円(対前年度比15.9%増)へ引き上げた。このうち,半導体事業の売上高は対前年度比17.4%増の268億円となる見込み。なお,前回予想で16億1000万としていた経常利益は19億5000万円(同33.6%増)へ,9億5000万円を見込んでいた当期純利益は11億2000万円(同300.0%増)へ,それぞれ修正している。

 メガチップスの主力製品は,ゲーム・ソフトウエア格納用カスタム・マスクROMである。2004会計年度第3四半期(2004年10~12月)は,従来の携帯型ゲーム機「ゲームボーイ アドバンス」など向けの需要が堅調だったこと,ニンテンドーDS関連の需要が加わったことなどで,これらのマスクROMを中心とするASICの9カ月(2004年4~12月)通算の売上高は,対前年同期比25.9%増の169億5100万円となった。ASSPも,携帯電話機向け画像/音声/通信処理用LSIやデジタル・カメラ用LSIが堅調に推移し,9カ月通算の売上高は同15.5%増の53億7100万円となった。同社全体の売上高は同21.2%増の245億7200万円,営業利益は同39.4%増の22億3200万円である。