任天堂は,2004年度第3四半期(2004年10月~12月)の決算を発表した(発表資料:PDF)。売上高は対前年同期比4.6%減の4193億7300万円だった。営業利益は同0.5%増の1031億600万円,当期純利益は同96.1%増の677億5700万円となった。純利益が大幅に増加したのは,前年同期に為替差損588億円を計上していたためである。

 2004年11月21日より(国内では2004年12月2日より)販売している携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」の販売台数は,12月末日までで全世界で284万台,国内で145万台となった。2004年度通期(2004年4月~2005年3月)に600万台の売り上げを見込んでおり,中間決算発表時に500万台としていた予想を上方修正したことになる。日本,米国ともに好調に売り上げを伸ばしており,「作れるだけ作って,それが全て売れている状況」(同社広報)という。

 ただし,ニンテンドーDS対応のソフトウエアは全世界で501万本を販売するにとどまり,通期の販売数量の予想も下方修正した。中間決算発表時には1500万本と予想していたところ,今回は1000万本の予想へ引き下げた。同社では「DS本体に搭載したピクトチャットで遊ぶ人,ゲームボーイアドバンスのソフトウエアで遊ぶ人も多いようだ」(同社広報)と分析している。

 こうしたDS向けソフトウエアの不振や,「ニンテンドーゲームキューブ」の売り上げが予想を下回る見込みとなったこと,最近の為替動向などから,同社は通期業績の予想を下方修正した。2004年11月に発表の前回予想では5400億円としていた売上高は5200億円へ,900億円としていた当期純利益は700億円へ,それぞれ修正した。