オーストラリアTorian社が開発した携帯型のインターネット・ラジオ端末
オーストラリアTorian社が開発した携帯型のインターネット・ラジオ端末
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 「2005 International CES」でオーストラリアTorian社は,無線LAN対応の携帯型インターネット・ラジオ端末「Infusion」の試作機を展示した(Word形式の発表資料)。寸法は71mm×58mm。この端末は,MP3形式音楽ファイルの再生や,インターネット経由で提供されるニュースやスポーツ,天気予報のテキスト情報の表示,FMラジオ再生などの機能も搭載する。2005年中に約170米ドルの定価で製品化する予定。

 インターネット経由で提供されるラジオを再生する機能としては,ユーザーが好みの番組にアクセスしやすくするために,ラジオ番組の発信場所で区分けできるようにする計画。さらにあらかじめ設定された音楽のジャンル別にラジオ局を検索することも可能。現在の試作機はIEEE802.11bに対応しているが,製品化の段階ではIEEE802.11b/gに対応させるという。利用可能時間は,現段階ではインターネット・ラジオ再生時で5時間。

 今回の端末は,Torian社が開発した「iRoamer Technology」(iRoamer)と呼ぶプラットフォーム上で設計した。IEEE802.11以外の無線データ通信規格に対応させることも可能という。iRoamer技術は,自動車用ステレオや携帯電話機,携帯型CDラジカセなどの機器にも搭載することもできるとしている。Torian社は,「飛行機の機内で提供される無線LANサービスが増える傾向がある。iRoamerを採用して,機内で利用できるインターネット・ラジオ・サービスを提供することにも興味がある」という。