DVDビデオ・カメラ「DCR-DVD403」。大きさは前機種とほとんど変わらないという。
DVDビデオ・カメラ「DCR-DVD403」。大きさは前機種とほとんど変わらないという。
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 ソニーは,米国時間の2005年1月6日に開幕する「2005 International CES」を前に記者発表会を開き,同社が展示する機器や内容などを説明した。その中で,記録型DVDに録画するビデオ・カメラの新製品「DCR-DVD403」を見せた。

 このビデオ・カメラの特徴は,内蔵するマイクロホンだけで5.1チャネルのDolby Digital方式で音声を記録できることである。これまで,外付けのサラウンド録音用マイクロホン(同社製の「ECM-CQP1」など)を使ってDV方式のテープに4チャネルの音声を記録,その映像データをパソコンのソフトウエアで編集し,5.1チャネルの音声に変換するといったことはできていた(例えばこのニュース・リリースを参照)。しかし,内蔵マイクロホンだけで5.1チャネルの音声を直接記録できるようにしたビデオ・カメラは初めてだという。

 ホーム・シアターなどが一般家庭に普及しつつあり,映画だけでなくビデオ・カメラで撮影した映像についても,その場の雰囲気をマルチチャネルで味わいたいというニーズは広がっている。例えば日本ビクターも,2004年10月5日にデジタル記録のビデオ・カメラ用の音場記録再生技術「バイフォニック3Dサウンド」を発表している(ニュース・リリース)。今回の製品は,こうした市場を狙ったものとみられる。記録したDVDディスクをそのままDVDプレーヤなどにかけるだけで簡単に5.1チャネルの音声が楽しめるという。

 ポイントは,同ビデオ・カメラの上面に収めてあるマイクロホン・モジュールである。説明員によると「1つのモジュールの中に5つの素子が入っていて,これでどの方向から音が到来したのかをとらえられるようにしている」。

 なお,同ビデオ・カメラはアスペクト比が16対9の2.7インチ型液晶パネルを搭載。最大300万画素で静止画を記録できる。対応する記録型DVDディスクは,DVD-RディスクおよびDVD±RWディスクである。

内蔵マイクロホンで5.1チャネルの音声記録が可能。
内蔵マイクロホンで5.1チャネルの音声記録が可能。
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液晶パネルは16対9のワイド型なので,外から見てもパネル部分は横長に見える。
液晶パネルは16対9のワイド型なので,外から見てもパネル部分は横長に見える。
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