Tech-On!は無料登録制の技術情報サイトです。ぜひ会員登録してこの記事の全文をお読みください。 Tech-On!無料登録の説明ページ初めてご利用の方:無料会員登録へ登録に関するご質問登録に関するご質問学生の方:無料会員登録へログイン・ページに進むIDやパスワードをお忘れの方は…Cookieが使えない状態になっていませんか?

米Intel,次世代65nm技術で70MビットSRAMを作製

ソーシャルブックマークに追加する
この記事にタグを付ける
記事のタイトルとURLを入れたメールを作って,知人に紹介する
後からこの記事を見られるように保存する
印刷用ページ
2004/08/30 00:00
神保 進一
出典:日経ナノテクノロジー, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)
 米Intel社は,次世代の65nm製造プロセス技術(社内コード名:P1264)を使い,完全に動作する70MビットSRAM(写真1)を試作した。米国太平洋時間2004年8月29日に発表したもの。同社は,2003年11月に65nm世代の技術を使って4MビットSRAMを試作したことを発表済みであるが,今回はダイサイズが110mm2と実際の製品に近い大きさのチップを試作したことで,予定通り2005年に65nm世代を量産品に適用できる状況をアピールした。予定通りであれば,Intelは2年ごとに製造プロセス技術の新世代を導入することになり,かつ「引き続き“ムーアの法則”を維持していく」(Intel社 Senior Fellow, Director of Process Architecture & Integration, Mark Bohr氏)としている。

 今回,Intelは70MビットSRAMを試作したことと合わせ,65nm世代ロジック用製造プロセス技術の仕様も一部公開した。リソグラフィー光源は引き続き波長193nmを使い,微細パターンの作製に位相シフト技術を使う。トランジスタの寸法は,コンタクト・ゲート・ピッチ220nm,ゲート長35nm,ゲート酸化膜厚1.2nm。チャネルには,90nm世代と同様の構造でひずみSiを形成しているが,ひずみ量は90nm世代より多く,同社は第2世代ひずみSiと呼んでいる。Intelによると,65nm世代の第2世代ひずみSiの効果は,ひずみSiを導入しない場合と比べて約30%の性能向上効果がある,という。配線層数は90nm世代より1層多い8層で,配線間容量を減少させるためのlow-k材料も使っている。

 詳細は明らかではないが,65nm世代を90nm世代と比較すると,駆動電流Ionは10〜15%向上し,漏れ電流Ioffは4分の1になった(図1)。Intelは,駆動電流が向上したことなどによって,トランジスタの動作速度は1.4倍向上する,と説明している。

 今回作製した70MビットSRAMの6トランジスタ・セル・サイズは0.57μm2で4MビットSRAMと同じ。110mm2に5億個以上のトランジスタを集積した。漏れ電流を抑える回路上の工夫として,動作していないブロックをシャットオフする“スリープ・トランジスタ”を導入してチップの漏れ電流を3分の1に抑えたことを紹介した。

 70MビットSRAMは,4MビットSRAMと同じく,オレゴン州ヒルズボーロにある同社の開発施設「D1D」(写真2)で試作した。D1Dに加えて,アリゾナ州の工場「Fab12」,アイルランドの工場「Fab24」で65nm世代の量産をする予定。

 なお,Intelの65nm世代ロジック技術の詳細に関しては,2004年12月12日〜15日にサンフランシスコで開催する半導体デバイス関係の国際会議「2004 IEEE International Electron Devices Meeting(IEDM 2004)」でIntelが発表する予定。(神保 進一)

【写真1】米Intel社が次世代65nm技術で試作した70MビットSRAMチップ。出典:米Intel
【写真1】米Intel社が次世代65nm技術で試作した70MビットSRAMチップ。出典:米Intel

【図1】65nm世代のトランジスタは90nm世代と比べて駆動電流が10〜15%向上した。出典:米Intel
【図1】65nm世代のトランジスタは90nm世代と比べて駆動電流が10〜15%向上した。出典:米Intel

【写真2】オレゴン州ヒルズボーロにある米Intel社の開発施設「D1D」。出典:米Intel
【写真2】オレゴン州ヒルズボーロにある米Intel社の開発施設「D1D」。出典:米Intel