<高分子速報>ブリヂストン,導電性ポリマーから新構造の触媒担持用ナノカーボンを作製
一般的にDMFCの電極は,電解質膜との界面部分では,(1)Ptなどの触媒金属の表面積を大きくする,(2)触媒金属微粒子の安定的な担持,(3)電解質膜への効率よいH+(プロトン)伝導---をする構造が求められている。NECはカーボンナノホーンが適しているとして電極材料を開発している。これに対し豊澤氏は,直径約200nmのカーボン・ファイバーから構成しているネットワーク状の構造体を提案し作製した。
この構造体は,焼結するときの条件を制御することで表面に凹凸ができ(写真2),触媒微粒子が担持しやすくなる(写真3)のが特徴。豊澤氏によると製法は,まずanilineの酸性水溶液から電解重合によってpolyanilineを作製する。それを電極基板のカーボンペーパーに塗布し,カーボンペーパーごと電気炉を使い不活性ガス雰囲気中で焼成する。ただし,豊澤氏は凹凸を生成できる焼結時の具体的な条件を明らかにしていない。
豊澤氏はこの構造体を使って実際にDMFCを作製したところ,触媒微粒子としてのPtは0.1mg/cm2でも良好な発電特性を得たことを確認したという。そして,この構造体は「DMFC電極材料に限らず,微粒子触媒担持材料として有望」(豊澤氏)としている。(神保 進一)

【写真1】ブリヂストン 研究開発本部 研究部 専門部員 豊澤 真一氏

【写真2】新構造の微粒子触媒担持用ナノカーボン。出典:豊澤氏

【写真3】Pt触媒を担持したところ。出典:豊澤氏
















