Tech-On!は無料登録制の技術情報サイトです。ぜひ会員登録してこの記事の全文をお読みください。 Tech-On!無料登録の説明ページ初めてご利用の方:無料会員登録へ登録に関するご質問登録に関するご質問学生の方:無料会員登録へログイン・ページに進むIDやパスワードをお忘れの方は…Cookieが使えない状態になっていませんか?

三井物産系のCNRI,金属内包フラーレンの量産法を開発 ─ 生産性を従来法の約100倍に

ソーシャルブックマークに追加する
この記事にタグを付ける
記事のタイトルとURLを入れたメールを作って,知人に紹介する
後からこの記事を見られるように保存する
印刷用ページ
2003/02/21 00:00
桜井 敬三
出典:日経ナノテクノロジー, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)
 三井物産の100%出資子会社で,ナノカーボン材料に関する技術の研究開発会社であるカーボン・ナノテク・リサーチ・インスティチュート(CNRI,本社東京)は,金属内包フラーレン(メタロフラーレン,図1)の新しい量産方法を開発した。従来法では収率が低く,しかも50mgを合成するのに数カ月もの期間を必要としていたが,収率を高め,生産性も従来法の約100倍にまで高めて約1日で合成できるようになる。

 金属内包フラーレンは,高温超電導,タンパク質やDNA(デオキシリボ核酸)など巨大生体分子のマーカー,分子半導体デバイスなどへの応用が研究されている。この量産法の開発により,金属内包フラーレンを従来よりも安価に供給できるようになり,これらの応用研究が加速することが期待される。

 まず同社は,フラーレンC82に希土類金属であるランタン(La)1原子を内包したLa@C82のサンプル供給を始める予定。続いて,フラーレンC80にLa原子2個を内包したLa2@C80(図1)をはじめ,ほかの金属内包フラーレンのサンプル供給も検討している。

 新量産法は,アーク法による合成(図2)と,独自の精製技術を組み合わせたもの。アーク法による合成技術では,名古屋大学大学院理学研究科教授の篠原久典氏に,精製技術に関しては,筑波大学先端学際領域研究センター(TARA)教授の赤阪健氏に,それぞれ指導を受けた。また,赤阪氏らのグループが研究開発している金属内包フラーレンについては,筑波大と三井物産が特許戦略および研究開発を共同で進めており(2002年10月22日付の記事参照),すでに三井物産の100%出資子会社で,ナノテクノロジー関連の知的財産戦略会社であるアイ・エヌ・アール・アイ(INRI,本社東京)が特許化を支援するなどしている。(日経ナノテクノロジー 桜井敬三)

【図1】フラーレンC80にLa原子を2個内包したLa2@C80の模式図。岡崎国立共同研究機構・分子科学研究所教授の永瀬茂氏が作成した
【図1】フラーレンC80にLa原子を2個内包したLa2@C80の模式図。岡崎国立共同研究機構・分子科学研究所教授の永瀬茂氏が作成した

【図2】金属内包フラーレンの合成に用いるアーク法の装置
【図2】金属内包フラーレンの合成に用いるアーク法の装置