ドイツBMW社は2015年6月、南フランスにあるテストコースで、先進技術の説明会「イノベーションデイズ2015」を開催した。トヨタ自動車製の燃料電池スタックを積んだ燃料電池車(FCV)の試作車、間もなく市販するプラグインハイブリッド車(PHEV)、ウオーターインジェクション(WI)機構を搭載するターボエンジンを公開した。

 BMW社は2011年から開始したトヨタとの提携を2012年に強化し、燃料電池車を共同開発することを発表した。この成果を盛り込んだのが、今回公開した「5シリーズグランツーリスモ」をベースとしたFCVの試作車である(図1)。事前に「ミライと双子」との噂があったが、実際にはかなり異なる車両だった。

図1 「5シリーズグランツーリスモ」をベースとしたFCV試作車
トヨタ製燃料電池スタックを採用し、後輪を駆動する。
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