短期間に試作品を得るという目的は、現在の3Dプリンティングの応用としてはほんの一部にすぎない。最終製品を造ったり、生産現場で使われる治工具や型を造ったりといった活用がかなり広がっている。しかも、製造装置としてだけでなく、設計から生産、販売、保守にまで至るプロセス全体を変革するようなイノベーションの基盤として3Dプリンティングが使われ出しているのだ。海外よりもその進捗が遅れているといわれる日本だが、その状況は変わりつつある。日本の強みを生かした、3Dプリンティング・イノベーションが始まろうとしている。