「韓国メーカーが、事業の成り立つ価格で蓄電池を提供してくれた」(エジソンパワー)─。2015年4月に鹿児島県の徳之島で売電を開始した出力1.99MWのメガソーラー「御船徳之島太陽光発電所」には、容量780kWhのLiイオン2次電池が設置されている(図1)。これは実証事業ではなく民間の発電事業である。政府の補助金なしで大型蓄電池を併設した国内最初のメガソーラーとみられる。事業主は御船ホールディングスである。

図1 蓄電池を併設したメガソーラー
御船ホールディングスはSamsung SDI社製のLiイオン2次電池を併設したメガソーラー「御船徳之島太陽光発電所」を鹿児島県の徳之島に建設した。(写真:エジソンパワー)
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 これまで、蓄電池の高いコストが壁になり、再生可能エネルギーで発電した電力を買い取る「固定価格買取制度(FIT)」があっても、蓄電池併設型メガソーラーは事業性を確保できない、という見方が多かった。しかし蓄電池の価格低下によって、メガソーラーに蓄電池を併設することが可能になりつつある。