三菱重工業と三菱航空機(本社愛知県・豊山町)は2015年4月10日、小型ジェット旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」の開発状況および量産準備状況に関する説明会を開催した。注目されていた飛行試験1号機による初飛行の時期に関しては、2015年5月末という従来の予定を見直し、同年9~10月に延期することを明らかにした(図1)。

図1 MRJの開発スケジュール
5機の飛行試験機と2機の強度試験機で開発を進める。飛行試験機は日本および米国(5号機除く)で飛行試験を実施する計画だ。なお、飛行試験5号機は量産初号機の納入先である全日本空輸(ANA)の仕様で塗装し、飛行試験を実施する。(三菱重工の資料を基に本誌作成)
[画像のクリックで拡大表示]

 飛行試験に使用する機体の完成度を高めるために、飛行試験の開始後に予定していた改良作業を前倒しすることをその理由とした。ただし、飛行試験を効率的に実施することで、量産初号機の納入時期は従来通り、2017年第2四半期を守る。