「日本とドイツの技術者が協力することで、(3Dプリンターの)金属の付加造形機能と切削加工機能を融合させた工作機械(以下、ハイブリッド加工機)を迅速に開発できた。3Dプリンターは『(工作機械)業界の破壊者』と言われているが、我々はシナジーによってそれを超える」。こう胸を張るのはDMG森精機(旧森精機製作所)社長の森雅彦氏だ。

 2009年、旧森精機はドイツ工作機械大手の旧GILDEMEISTER社と資本提携して協業を開始。その後、工作機械のブランド名を「DMG MORI」に統一し、2013年秋には、社名もDMG森精機(ドイツではDMG MORI SEIKI AG)に変更した。さらに2015年1月には、日本のDMG森精機が、TOB(株式公開買い付け)でドイツのDMG MORI SEIKI AGを子会社化して、完全に経営統合する方針を発表した。