白物家電や加湿器などに無線通信機能を搭載することで、スマートフォンを通じて遠隔から制御する。身の回りの機器をネットワーク端末にするIoT(Internet of Things)化が叫ばれる中、多くの人が思い描く白物/軽家電製品の進化の方向である。

 これとは違うアプローチで軽家電のIoT化に挑むのがアプリックスだ。同社は、Bluetooth Smart(Bluetooth Low Energy、BLE)と、これと連携するスマートフォンアプリを家電メーカーに対して提供することで、ちょっとユーザーの生活が便利になる仕組みを作り出そうとしている(図1)。

図1 BLEモジュールを中心としたアプリックスのシステムモデル
スマートフォンのアプリで機器の情報を収集することで、購買や広告につなげていく。
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 ポイントは、BLEの一斉同報機能を使って家電機器やセンサーの情報を片方向で送り届ける仕組みを用意し、ユーザーの状況を推定する点にある。毎朝、コーヒーメーカーでコーヒーを入れる人に対してコーヒーの仕上がりとともに「今日は寒いので厚着で出ましょう」や「今、山手線に遅れが出ています」といった通知を行う。