TNGAは2017年に本格導入

トヨタ自動車常務役員の佐々木卓夫氏

 トヨタ自動車で常務役員を務める佐々木卓夫氏は、TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)の進捗状況について言及した。同氏は「TNGAに対応した新型車を2015年から一部で投入を始め、2017年に本格的に導入する」と述べた。2014年度第3四半期(2014年10~12月)の決算説明会で発言した。

 TNGAは、より競争力のあるクルマを造ることを目的として、部品メーカーを含めて、車両の設計や部品の共通化を図るカイゼン活動である。トヨタは「働き方改革」とも説明している。“もっといいクルマ”を造るために、クルマの標準的な部品配置を決めることで開発・設計を容易にする他、車種をまたいで同じ部品を使い量産効果で原価を低減する。部品の種類を絞り込み、一方で品質と性能は徹底的に高める。TNGAの導入で開発効率は20~30%高まるとみられる。

 トヨタの2014年度第1~3四半期(2014年4~12月)の営業利益率は10.5%に達した。前年同期の9.7%を大きく上回っている。為替差益に加えて、原価低減活動が寄与した。2017年には、TNGAに対応した低コストの車両が増えることで、さらなる原価改善の効果が期待できそうだ。