2015年3月14日、北陸新幹線がいよいよ開業する(図1)*1。同新幹線は豪雪地帯を走るため冬の雪対策が欠かせないが、他の新幹線とは少し違った除雪方法を採用している。それが、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下、鉄道・運輸機構)が設計・建設した「側方開床式貯雪型高架橋」と、西日本旅客鉄道(以下、JR西日本)が開発したロータリー車である。従来よりも多くの雪を高架橋内に貯められる上、高架橋下のJR西日本の敷地内に雪を落とす仕組みを加えることで、対応できる積雪量の拡大を図った。

図1 北陸新幹線用にJR西日本が準備した「W7系」
長野新幹線に2014年3月から投入された東日本旅客鉄道(JR東日本)の「E7系」もほぼ同じ仕様だ。先頭のスノープラウで雪を左右にどけながら走る。(提供:JR西日本)
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*1 東京から金沢まで最速2時間28分で到達するようになる。東京・金沢間を最速で結ぶ「かがやき」の他、長野・金沢間でほぼ各駅停車する「はくたか」、富山・金沢間を結ぶ「つるぎ」が新しく加わる。