「米国のベンチャーは最初から世界市場を見ているからだ」――。米University of California, Santa Barbara(UCSB) 教授の中村修二氏は、同氏が共同設立者(co-founder)として名を連ねるLEDベンチャーの米Soraa社の急成長の秘密をこう語る。

 Soraa社は、中村氏を含めた、UCSBの教授3名が設立した企業で、2012年から白色LEDランプの販売を世界中で開始した。約2年半を経過した現在、2014年の売上高は約4000万米ドル(約47億円)ほどだという。2013年から2014年で売上高は約2倍に急成長した。照明デザイナーやホテル、レストラン、小売店などで採用が進んでいるという。従業員は約300名にまで増えた。ハードウエアのベンチャーとしては、速い成長速度である。日本のベンチャーと比べると、異例の速さだといえる。

 中村氏によれば、Soraa社のLEDランプは現在、欧米を中心に売れている。日本市場での売れ行きはまだ「欧米ほどではない」(中村氏)が、今後は日本市場での拡販にも力を入れる。現在、ウシオライティングを通じてSoraa社のLEDランプを販売しているが、これに加えて、Soraa社自らが2015年春までに日本オフィスを開設する予定だ。

Soraa社の日本オフィス開設について講演する中村氏(写真:Soraa社)