「売り始めたときから製品の価値が下がっていく。そんな家電の常識を変えたい」。旧三洋電機の事業を引き継いだハイアールアジアの代表取締役 兼 CEOに2014年2月に就任した伊藤嘉明氏が1年の準備期間を経て、改革を具現化し始めた。その第1弾が2015年1月14日に開催した戦略発表会「Haier Asia Innovation Trip! 2015」で発表した施策だ。

 今回の内容は「現在進めている新事業の15%程度」で、2015年3月にさらに新事業発表会を開催するという。旧三洋電機グループの家電部門を母体としたハイアールアジアは「日本の家電業界においては負け組」(伊藤氏)。だからこそ、現在の秩序とは違う切り口でビジネスモデルを組み立てようとしている。

 2015年に開始するとして今回の発表会で示したのは3つ。(1)家電製品を利用した新しいビジネスモデルの構築、(2)既存の白物家電分野でのイノベーション、(3)白物家電の嗜好品化だ(写真1)。

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