三菱ケミカルホールディングス傘下の三菱レイヨンと三菱樹脂は2015年1月7日、両社の炭素繊維・複合材料事業を統合すると発表した。現在、三菱レイヨンはポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維事業、三菱樹脂はピッチ系炭素繊維事業を展開しているが、三菱樹脂の同事業を会社分割の方法で三菱レイヨンが継承し、2015年4月1日付で両社の炭素繊維・複合材料事業を統合した新組織を発足させる*1

*1 PAN系炭素繊維とピッチ系炭素繊維
炭素繊維には、ポリアクリロニトリル(PAN)繊維を原料にするPAN系と、石炭や石油のピッチ成分を原料にするピッチ系がある。PAN系は引っ張り強さに優れるのが特徴。一方、ピッチ系は引っ張り弾性率が高い。現在、需要のほとんどはPAN系が占めている。