ドイツVolkswagen社「ポロ」の分解レポートの第2弾となる今回は、排気量1.2Lのディーゼルエンジンを詳細に見ていく。埼玉自動車大学校での分解作業の後、埼玉県産業振興公社の次世代自動車支援センター埼玉が開催した分解部品の一般公開の場を訪れ、直列3気筒ディーゼルエンジンの採用部品を調べた(図1)。そこにはVolkswagenグループの多国籍性、特にEU(欧州共同体)圏の数多くの部品メーカーと構築した大規模な調達システムの有り様が垣間見られた。
Euro5対応のディーゼルエンジン
分解したポロは、2012年の英国仕様車である(図2)。2009年に発表された同車は、日本では2014年8月に部分改良しており、今回の車両は部分改良前の仕様だ。ディーゼルエンジンは排気量1.2Lの直列3気筒ターボで、燃料噴射にはコモンレール式を採用している。
排ガス規制は、Euro5への対応で、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)を搭載。また、3気筒特有の振動をなるべく抑えるために、バランス軸も採用した。