Emerging Biz
目次
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大ブレークの無線イヤホン、激安の秘訣は中国流
イヤホン市場が、音楽ストリーミングサービスの普及を背景に拡大している。需要の中心はスマートフォンとつながるBluetooth品。中でもコストパフォーマンス抜群の中国製品が人気だ。もともとは日米欧の著名企業が寡占していた市場を中国勢はいかに切り崩したのか。その売り方とサプライチェーンに迫る。
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電子産業の聖地で異変、識者が論じるトランプ政権の影響~テクノ大喜利より
米国のトランプ大統領は2017年1月20日の就任以来、7カ国からの入国禁止令や国境の壁の建設指示、そしてTPP脱退と、選挙中の公約を実行する大統領令に次々と署名。さらには毎日のように発せられるツイッターが世界中を振り回している。
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モバイル第5世代のカギ、「ネットワークスライシング」とは?
「Mobile World Congress」に見るモバイルの未来(後編)
ネットワークスライシングとは、無線ネットワーク区間、有線ネットワーク区間、それらの間に置かれるコンピューティングリソースのすべてを仮想化し、用途に応じてその構成を動的に組み合わせるという考え方。物理的に同じ装置を使いながら、その上に、あたかも複数のネットワークシステムがあるような形態になるため、その…
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独自仕様乱立、モバイル第5世代に懸念
「Mobile World Congress」に見るモバイルの未来(中編)
最も積極的なのが、米Verizon社である(図3)。2016年に独自の無線サービス向けにMassive MIMOなど5Gで使われる技術を取り入れた独自の“5G”仕様を策定。移動通信の基地局ベンダーや移動体通信向け半導体ベンダーに、この仕様に合わせた基地局や端末チップを作らせて…
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モバイル第5世代、商用化が2019年に前倒しへ
「Mobile World Congress」に見るモバイルの未来(前編)
モバイル業界の祭典「Mobile World Congress 2017」が2017年2月27日~3月2日にスペイン・バルセロナで開催された。今年の目玉は、仕様作りが着々と進む第5世代移動通信システム(5G)。技術的には完成する一方、独自仕様と標準仕様の政治的な綱引きが、表面化した。展示では、5Gサ…
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AIと自動運転、産業化の貢献者が覇者になるための条件とは
【テクノ大喜利まとめ】時代の寵児、NVIDIAの行方
2017年1月に開催された「Consumer Electronics Show(CES)2017」では、開催前夜の基調講演にNVIDIA社 Founder兼CEOの Jen-Hsun Huang氏が登壇した。この講演枠には特別な意味がある。2000年から2008年まで、Microsoft社のBill…
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2017年の電子産業は歴史的好況か、機を生かし飛躍する企業は
【テクノ大喜利まとめ】大喜利メンバー、2017年の視点
次々と起きるM&Aによって、電子業界の企業勢力図が大きく塗り替わっている。技術面では、ムーアの法則やノイマン型コンピューターなどに代わる、これからの電子業界の進化・発展を支えるべき新基軸の技術が台頭した。
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自動車もIoT機器もすべて、チップセットで作る時代が到来か
【テクノ大喜利まとめ】シン・Qualcomm襲来
2016年10月27日、米Qualcomm社がオランダNXP Semiconductors社を買収すると発表した。買収額は470億米ドル(約4兆9000億円)と、半導体業界では過去最大である。
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既にHDD消滅後を見据えて、電子産業全体が動いている
【テクノ大喜利まとめ】フラッシュはHDDを駆逐するか
今回のテクノ大喜利では、情報システムのストレージで進行するHDDからフラッシュへの代替が、半導体産業や情報システムを利用する産業に及ぼす影響を論じていただいた。
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半導体商社の頂点に台湾WPGが立ったわけ
日本も無縁ではいられない
半導体設計を手掛ける大企業が減っている。一方、IoTと呼ばれる小口案件は増えるばかり。こうした中で重要性を高めているのが、両者の間を取り持つ半導体商社だ。伝統的に米国企業が強かったが、今は台湾企業、中でもWPG社が世界をリードしている。なぜそうなったのか。日本の半導体業界もこのトレンドから決して無縁…
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アインシュタイン、奇跡の1905年、彼の仕事は特許審査だった
【テクノ大喜利まとめ】本気の産学連携を考える
大学と産業界の関係の再定義が始まった。東京大学総長の五神 真氏は「産学連携から産学協創へ」というスローガンを掲げ、研究開発の現場同士ではなく、企業と大学のトップ同士がビジョンを共有し、トップダウン的に連携を進めようとしている。従来の産学連携との相違点は以下の3点。
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予測不能、しかし鬼才が、千里眼と金棒を得たことは確か
【テクノ大喜利まとめ】ARMの買収で笑うのは誰か
2016年9月5日、ソフトバンクグループは、英ARM Holdings社の株式を総額約240億ポンド(約3.3兆円)で取得し、100%子会社とした。今回の買収は、何かと目立つソフトバンクが当事者だったこと、買収額が巨額だったこと、また組み合わせに意外性があったことから、さまざまなメディアが、あらゆる…
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AIチップの覇者は誰だ、競争の場と論点を探る
【テクノ大喜利まとめ】AIチップは誰が作る?
人工知能(AI)関連の処理を実行するシステムの多くは、既存のコンピューターをベースにして作られている。そして、革新的な技術開発の力点は、学習のアルゴリズムや、学習の教材となるデータを集めるIoTシステムなどに置かれている。
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紅色資本は方向転換も、半導体の爆買い継続中
中国政府が海外半導体メーカーやその事業、技術を次々と買収している。しかし、買われる側の企業や行政の反発は少なくない。そこで中国側は“攻め方”を変えてきた。会社でなく技術を買って圧倒的な資金力で量産に持ち込む、撤退事業を買い取る戦略などだ。
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世界の日常品になったスマホ、ニッチ狙いでも市場は巨大
【テクノ大喜利まとめ】飽和市場スマホで勝ち抜く
スマートフォン市場の成長の鈍化を懸念する声が大きくなった。調査会社の米IDCは、2016年のスマホ出荷台数が、全世界で14億8250万台、前年比3.1%増にとどまると予測。2014年は27.8%、2015年は10.5%成長したのだから、明らかな急ブレーキだ。
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地震大国だからこそ、危機管理にイノベーションを起こせ
【テクノ大喜利まとめ】論考、地震大国のものづくり
地震が少ないと思われていた九州地方を襲った「熊本地震」。ここに生産拠点を置く多くの企業が、大きな損害を被った。東日本大震災以降、事業継続計画(BCP)の一環で、生産拠点の分散化が進められてきた。しかし、九州地方に関しては、むしろ生産拠点が集中する傾向にあった。
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IoT・ポストMooreと中国半導体産業の意外な好相性
【テクノ大喜利まとめ】紅色半導体の破壊力
中国では、付加価値の高いハイテク産業の育成が目標として含まれる第13次5カ年計画(2016~2020年)がスタートした。これに先駆けて2015年に発表された、製造業高度化への行動計画「中国製造2025」では、日本やドイツに迫る製造業大国を目指すとした。中でも工業製品の頭脳となる半導体では、2025年…
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三顧の礼で電子部品メーカーを迎え、国内電子産業の復活を
【テクノ大喜利まとめ】日本の至宝、電子部品はこう生かせ
無線技術の利用に欠かせない高周波モジュールをめぐって、半導体メーカーと電子部品メーカーの間で、協業やM&Aの動きが活発化している。その代表例が、2016年1月に発表された、TDKと米Qualcomm社による高周波モジュールなどを生産する合弁会社、シンガポールRF360 HoldingsSin…
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力の鴻海とノリのシャープ、その化学反応を侮るべからず
【テクノ大喜利まとめ】シャープと鴻海から学ぶ
また日本企業同士の事業統合は、一見、外資相手よりも障害が少ないように思える。しかし、自身が企業統合の現場にいたテカナリエの清水洋治氏は、その難しさを指摘した。「企業統合に際して、シナジーという言葉がよく語られる。日本企業では、それを現場に求める。しかし、明確なビジョンが描けていなければ、シナジーはほ…
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倒産逃れたシャープ、逆襲の狼煙を上げる
シャープがついにFoxconn社から巨額投資を受ける。飲み込まれる恐怖は尽きないが、Foxconn社にも投資をしなければならない理由がある。互いの背景を知り、未来志向で手を取り合えば両社は民生機器産業に新たな成長モデルを確立できるはずだ。カリスマ、郭台銘氏の野望と巨額投資の影響を推察する。