「あきらめずに開発を続けてきて本当に良かった」。2014年9月末、コニカミノルタが山梨県中央市で開いた有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)照明パネル(図1)の量産工場〔図2(a)〕の竣工式典。約100人の関係者が集まり、祝辞が述べられる中、コニカミノルタOLED事業部の技術開発部長、府川淳一氏はこみあげる思いをかみしめていた。

図1●コニカミノルタの樹脂基板を用いたフレキシブル有機EL照明パネル(白色)
ガラスではなく、樹脂の基板を使うため、薄く、軽く、曲げやすいという特徴を持つ。コニカミノルタは一般的なLED(発光ダイオード)照明を上回る高い発光効率も実現した。
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図2●量産を開始した山梨県の工場
2014年9月末に竣工したコニカミノルタの工場では、フレキシブル有機EL照明パネルの量産が始まっている(a)。写真フィルムの製造ノウハウを応用した「ロール・ツー・ロール」の生産方式を採用する(b)。