MQB対応で「e-Golfも同じラインで生産」

ドイツVolkswagen社Head of Technical Project ManagementのHubertus Lemke氏

 ドイツVolkswagen社Head of Technical Project ManagementのHubertus Lemke氏は、米国の研究機関Center for Automotive Researchが主催したセミナーで「Golf」と「同GTI」に採用したモジュールプラットフォーム「MQB」について講演した。

 米国では「Jetta」や「Passat」に加えて、将来の中型SUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)にMQBを採用する。それぞれのホイールベースやトレッド幅は異なるものの、MQBの採用によって同じ組み立てラインで製造できる。MQBの特徴の一つが、「全てのエンジンの取り付け位置を同じにした」こと。Golfのディーゼルとガソリンエンジンの取り付け位置は同じだ。結果的にエンジンと変速機の寸法バリエーションを約9割減らせた。

 さらにMQBは、エンジンだけではなくハイブリッドや電気駆動システムに対応する。米国で2014年第4四半期に発売する電気自動車「e-Golf」もMQBを採用し、「他のGolfシリーズと同じラインで生産する」。MQBを多くの工場に導入すれば、「コストを抑えつつ品質を維持した大量生産モデルと、少量生産のニッチモデルを同時に生産できる」とし、中国やインドなどの多くの市場の要求に合わせやすくなると述べた。