2014年に入って、製造業が取り組む農業関連事業の中に、これまでとは明らかに異なる動きが出てきた。例えば東芝。同社は2014年5月に、神奈川県横須賀市にある遊休施設を完全人工光型の植物工場に転用し、2014年秋からレタスなどの野菜の生産を開始すると発表した。

 他の電機メーカーは実証実験のためなどに植物工場を備えるが、東芝はあくまでも「事業として野菜を生産・販売する」(新規事業開発部戦略企画担当グループ長の有賀英雄氏)ことを第1とする*1。つまり、農業支援ではなく自らが農業従事者になるというのだ。

*1 将来的には、植物工場システムや関連機器の販売も想定している。