シリコーンであるポリジメチルシロキサン(PDMS)を使い、接着剤を使わずに金属や樹脂などと接合させる技術を開発したのが、ゴムや樹脂の成形品を手掛けるフコク物産(本社東京)だ(図1)。接着剤を使わないため、部品に接着剤の成分が混じることがない。また、溶接や溶着などとは違って材料を熱で溶かさないため、材料に反りなどの変形が生じない。こうした直接接合の利点に加えて、PDMSのユニークな特徴を積極的に生かせば、設計の自由度を高めて製品にさらに新たな付加価値をもたらす可能性がある。

図1●PDMSと金属またはガラスとを接合したサンプル
銅やステンレス鋼、亜鉛、窒化チタン、ニッケル、ガラスがある。
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